被ばく国として考えさせられる一冊

テーマ:感動した本   2013-7-20

本書は、2009年4月5日にチェコ共和国の首都プラハにあるフラチャ広場にて行われた第44代アメリカ合衆国大統領・バラク・オバマの演説と、同年5月5日にニューヨークにある国際連合本部で開かれていた核不拡散条約(NTP)再検討会議準備委員会にて行われた、前広島市長・秋葉忠利と長崎市長・田上富久による演説の内容を完全収録したものである。

第二次世界大戦末期に広島・長崎へ原爆が投下された事実は、今もなお多くの人々の心に残っている。
消えない、消してはいけない出来事だ。
アメリカ合衆国がこの核爆弾を落としたことは周知の事実だが、オバマ大統領によるこの演説で初めて、アメリカ合衆国の大統領が「核を使用した唯一の核保有国である道徳的責任」を言及した。
そういった意味でもこの演説の歴史的価値が分かる。

共通の歴史を抱え、戦争がなくなってもなくならない武器の脅威などの共通の問題に、世界が立ち向かうために、世界の人々へ協力と理解を求めた力強いオバマ大統領の演説は、プラハの人々への感謝から始まり、感謝の言葉で終わる。
世界で唯一の被爆地である広島・長崎はこの先の未来も唯一の被爆地であるために、被爆者が中心となって核廃絶への活動を行ってきた。
しかし、演説発表当時、核廃絶の活動は冬の季節を迎えていたが、オバマ大統領の演説の後押しを受けて、秋葉前市長・田上市長は国連での演説に臨んだ。

「原爆投下から75周年となる2020年までの核廃絶が被爆地の願いだ」
「核廃絶を望む市民が世界の圧倒的な多数派になったと確信した」

経験した地の代表である両氏だからこそ出来る切実な核廃絶への訴えは、国際社会に広く伝わっていった。

なお、本書には演説全文に加え、日本語訳文・単語リストが掲載されている。
気軽に読みたいという人にも、自ら訳したいという方にもおすすめの1冊だ。

オバマ大統領プラハ非核演説

 

管理人について

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 色々な書を読ませたいと考えています。
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